今日も1日お疲れ様です、蟲人です。
自分を含めて様々なモノを創り出すクリエイターさんは日本に沢山いらっしゃると思いますが、その際に何時も頭をかかえる問題となるのはお金の問題ではないでしょうか。

日本人はお金に対して潔癖症
日本人はお金に対してあまり良い感情を持っていない人が多過ぎると感じています。
『お金の話をするなんて良くない』とか、『お金持ちはみんな悪い奴だ』とか、逆に『お金よりも大事なモノがある』と言う一見すると綺麗な言葉でも、その裏にはお金に対するネガティブな感情が見え隠れしている様に見えます。
このお金に対する以上なまでの潔癖症のせいで、今の日本では苦労しているクリエイターの人は多いのではないかと感じています。
しかし、お金と言う存在は決して悪い存在でもなければ、全くなくても問題のない軽い存在でもありませんし、特に自分達の様なクリエイターにとって、お金とは自分の作品に対する最も分かり易い評価方法だと思います。
お金へのネガティブな感情が引き起こす問題
日本人のお金に対する潔癖症で、クリエイターの方々には大変に不愉快な思いをされている人も多いのではないでしょうか?
自分が沢山の時間と労力を掛けて仕上げた作品を悪びれもせずに『友達なんだからタダで頂戴よ』と言われたり、何か作品を依頼されていざ渡す時になって『これ位だったらお金払わなくても良いでしょ?』と言われたり、仕舞いには『どうせ趣味で描いた奴なんだからお金なんていらないでしょ』と言われる事もあります。
こう言った言葉を使う人は、心友と呼べる程親しくなく、例えば職場や学校などの集団生活の中でそこそこ仲の良い人、或いは世間話をする程度の人から良く言われる事がありましたが、要するに、『それなりにお互いに仲が良いんだからお金なんて要求しないでよ』と言う感じなのかもしれません。
これは日本人の美徳である筈の『義理人情』が、悪い方向に適用されてしまっている例だと思います。
お金は貴方の作品に対する最も分かり易い評価
海外ではアートに対する文化がとても良く根付いており、国によってはバスキング (路上で絵を描く様を披露する)をしてチップを稼ぐ事が出来たりもしますが、この際に支払われるチップとは最も分かりやすい自分の作品に対する評価や謝礼でしょう。
確かに言葉や動作で伝えられる事も嬉しい訳ですが、お金と言う形でそれがわかれば『自分の作品ってこんな価値があると思われているんだ!』と自分でもはっきりと分かりますし、特に海外では言葉が伝わり難い場合にはチップを貰う事で、貰った方も『海外の人に気に入ってもらえた!』と思えますし、払った方も『君の作品は素晴らしいね!』とストレートに伝える事も出来ます。
また、日本人は作品そのものよりも作家の経歴で評価する事が殆んどなので、さほど有名ではない人の作品に対して『こんな絵でこの金額は高過ぎる!』とすぐに文句を言う人がいますが、海外では作家の経歴だけではなく、作品そのものに対する評価や、作品が完成するまでの過程などを評価してくれる事が多いので、例え無名な作家が自分の作品にお高めの金額を提示していたとしても、その作品を気に入ってくれる人と出逢えれば、『それだけの価値がある作品なんだね!』と購入してもらう事もあるのです。
まとめ
自分は自分の作品で金儲けをしたいとは考えていませんが、だからと言って自分が全身全霊を込めて描いた作品を、どうでも良い人にボランティアで手放す事も全く考えていません。
周りの人からは趣味のもだと言われていても、描いた作品でお金が稼げていなくても、自分にとっては絵を描く事が生涯の本業なので、これからも自分の絵を安売りせず、自分の絵を気に入ってお金を出してくれる人に絵を売ろうと考えています。