今日も一日お疲れ様で、ヘッポコ画家の蟲人です。
今回からちょっと自己紹介を改めつつ、美術を楽しむ為に難しい知識は必要ない、と言うお話をしたいと思います。

美術に対して距離を置いてしまう人達の言葉
自分の周りには美術やアートと言う言葉に対して、過剰に拒絶反応を示し方がとても多いです。
そう言った方が決まって口にするフレーズが、『美術って難しくてよく分からない』と言う言葉です。
確かにテレビ番組や美術館などでは、有名な作品は画家の生涯からその時代背景から始まり、作品に使われている何だかよく分からない技法の説明、作品を描いた画家がどの様な意図で作品を描いているのか、後世の美術評論家達が説明をしていたりして、美術を楽しむ為にはそう言った言葉を理解する知識が必要なのか…と、美術に馴染みのない人達は思い込んでしまうかもしれません。
しかし、自分は美術を楽しむのにそう言った知識は必要ないと思います。
美術に難しい知識は必要なのか?
曲がりなりにも画家をしている自分から言わせてもらいますと、美術を楽しむ為に膨大で難解な知識は必要はありません。
画家をしている自分が言ってしまうのも何なのですが、美術を楽しむ為に難しい知識を求めている人は、美術に慣れていない人達と自分に格差を付けたいからそう言っているのではないかと感じています。
自分もそうですが、誰だって他人よりも優れている部分があれば何となく気分が良くなるものですし、『美術』と言うちょっと特殊なジャンルともなれば、あまり馴染みのない人からするとその時点で敷居が高いジャンルでもありますから、そのジャンルの知識を披露出来ればかなりレベルの高そうな感じに思えてしまいませんか?
それに、個人的にも作品を描いた本人がとうの昔に亡くなっているのに、後世の人達が勝手に作品をあれこれ評論するのはどうにも好きになれません。
『あ、これ良いな』と思えれば十分です!
自分は美術館や博物館に行った時、一つの作品をじっくり観る事は稀で、大抵は数秒だけサラッと観て次の作品へどんどん進んでしまいます。
お前画家としてそれはどうなんだ⁉︎と思われる方もいるかもしれませんが、幾ら好きな画家の作品だとしても、特に何も感じない作品を何十分も観ているのは正直面倒臭いんです。
一応、作品製作の参考程度には観ておきますし、本当に興味のある作家や作品であればネットなどで調べたりもしますが、基本的に『あ、これ良いな』と思った場合にしか作品をじっくり観る事はないです。
ですが、この『これ良いな』と思う感性が美術を楽しむ為に大事な感性であり、逆に言えばこの感性があれば美術館にある作品だけではなく、普段の生活の中からでも美術を見つける事が出来ます。
この感性は美術に知識がない人でも必ずある感性であり、その感性があるからこそ夕暮れの真っ赤な光景を綺麗だと感じたり、森の中を流れる小川のせせらぎに癒しを感じたり、レトロな建物を見て味わいがあると思えるのです。
美術を楽しむ為に必要なのは、美術に馴染みのない人達を遠ざけてしまう様な難しい知識ではなく、直感で『これ良いな』と思える感性だと思います。
まとめ
個人的には、一部の人達には大変失礼な内容となっているかもしれませんが、これが自分の正直な気持ちなのでこのまま書かせて頂きました。
ですが、そもそも自分がロクに美術に対して知識を持っていないけれども画家をしているのですから、美術を楽しむ事は難しい事ではない筈なのです。
まだまだ美術に対して敷居が高く感じてしまう日本ですが、もっと美術が手軽に気軽に楽しめる様になってほしいものです。